歯周病と噛み合せの関係

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歯周病は細菌の感染が原因と思われがちですが、噛み合せの異常が発端となり、歯周病を引き起こしたり悪化させることがあります!お口の健康(株)でもおなじみ渡辺先生の著書からの引用です。是非ご一読ください!

 

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<<噛み合せの異常も歯周病の引き金になる>>

歯周病を悪化させる要因として、歯科医学会で注目されているのが、外傷性咬合(歯周組織に外傷を生じさせる噛み合せの異常)です。たとえば、ムシ歯を治療しないでいたり、歯周病などで抜けた歯を放置しておくと歯列(歯並び)が狂ってきます。

人間のものを噛む力は非常に強く、20本の歯に100キロもの力がかかります。そのため、内側に入り込んでいたり、外側へ飛び出ていたりする歯があると、歯列に凹凸ができます。こういう状態では、物を噛むときに特定の歯に負担がかかります。過剰に負担がかかると、負担がかかっている歯の歯槽骨が吸収されやすくなります。

物理的に骨を吸収させるわけですから、この場合、歯肉炎から歯周炎へと進む過程をたどらずに、いきなり歯周炎を発症し、気が付いた時には歯が動揺(ぐらぐら)しているというケースがよくみられます。

細菌感染による歯周病と違うところは、力の加わる垂直面に対してだけ炎症が生じることです。水平面には圧力が加わらないので、横断組織であるコラーゲン繊維は正常なことが多く、細菌に感染しない限り、歯肉はブヨブヨしません。

したがって、歯肉に異常がないのに、突然歯がグラグラしてきた場合は「外傷性咬合」が疑われます。実際、歯肉の炎症は軽いのに、気が付いた時には歯周溝が相当深くなって歯周ポケットを形成し、歯周炎が進んでいる場合が少なくありません。なぜなら、歯が動揺してくると、歯肉溝がだんだん深くなり、グラム陰性菌が好む環境となって、細菌感染し、細菌が増殖しやすい環境にあるので、歯周病が発生、進行しやすいと考えられます。

口の中には無数といってよいほどの細菌がいますが、歯肉が健康な人は一日約1.5リットルの唾液が細菌を胃に押し流して殺します。唾液に含まれるたんぱく質は、口腔内の細菌をはがし、毒素を中和させる機能も持っているからです。

夜間の睡眠中は唾液の分泌は低下するので、より細菌が繁殖しやすいわけです。また、唾液の分泌は加齢によって低下するため、中高年に歯周病が発症しやすいことの一員になっていると考えられます。実際、臨床の場でも口呼吸の習慣があると、歯周病が治りにくい傾向があります。(マキノ出版:歯周病を自分で治す本  渡辺秀司 著より)

歯周病はほおっておくと、大切な歯を失うばかりか全身の健康にかかわるコワイ病気です。気になった方はかかりつけの歯科で相談してみてくださいね。

 

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